強敵

2012年06月16日

報道の現場では、様々なものと闘います。
中でも強敵は、「時間」かもしれません。

先日の「金星の太陽面通過」取材では、曇天で早朝からヒヤヒヤ。
晴れ間から太陽が現れると、デスクにすぐさま連絡です。
「撮れました!昼ニュース間に合います」。

帰りの車中で原稿をまとめ、帰社と同時に編集作業へ。
無事、美しい天体ショーを昼ニュースに入れることができました。

テレビ局には、時間を制するための裏ワザもあります。
たとえば、松井秀喜選手がメジャー昇格初戦でホームランを打った日。


(松井秀喜ベースボールミュージアム)

私が取材に走ったのは、松井選手のお父さんのもとでした。
場所は、能美市。
インタビューを終えたのは、昼ニュース45分前でした。

高速道路を使っても局まで持ち帰ったのでは、編集時間がなくなります。
そこで心強い味方となるのが、「素材伝送」です。


(ただいま伝送中)

この日は、伝送システムを搭載した「SNG車」が駆けつけてくれました。
現場から本社に映像を送れる優れものです。

松井選手のお父さんの喜びの表情とコメントは、
全国放送の昼ニュースにも流れました。
野球だけに「滑り込みセーフ」といったところでしょうか。


(ティーバッティング?)

時間との闘いを終え、緊張がゆるんだのが、この光景。
素振りをしているのは、幼いころの松井選手です。
SNG車から伸びるアンテナとの構図が、まるでティーバッティングのようでした。

全国の記者が日々、時間と闘っています。
たった数秒の1カット1カットが、
「イチかバチかの賭けに出た勝利」であったり、「激闘の末の惜敗」だったり。
時間を相手に格闘した記者そのものです。

走り、書き、闘う。
カメラマンという戦友とともに、勝負しています。