うれしい誕生日

2014年11月15日

先月のことですが、夕方のニュースで紹介したお話があります。
能登町出身の詩人、四方健二(よも・けんじ)さんの詩の作品展です。

四方健二

進行性の筋ジストロフィー症候群を患う四方さんは、
小学校に上がってまもなく発症し、金沢の病院で長い入院生活を送っています。

進行性ということで大変厳しい病状の中、
意識がはっきりしているときに詩を書きため、
去年は「最後の朗読交流会」として、自ら企画。
奇跡的に当日に外出することができ、大成功に終わりました。

その後、心臓が何度も止まり、ペースメーカー手術を決意。
今年は非常に危険な状態で、
11月15日の47歳の誕生日を迎えることが大きな目標でした。

四方健二

手も足も、体も首も動きません。

唯一動く眼球を頼りに、額にセンサーをつけてパソコンを操ります。

メールも、詩も、朗読会の台本も、会場図面もすべて、
眼球の動きでこなしてきました。

そんな四方さんの故郷、能登町小木(おぎ)でひらかれた作品展。
地元の有志が企画し、地域の老若男女が筆を執り、四方さんの作品を書きました。
こんなに心揺さぶられる展覧会があったでしょうか。

訪れた人は、ただ黙って立ちすくんでいました。
「生きる」ことそのものを問いかけてくる、現代アートのように強いメッセージ性。
手作りの作品展は、予想外のパワーを小さな会場から放っていました。

来場した多くの人が、
この日を祈るように待っていたのではないでしょうか。

きょう11月15日。
四方健二さんは47歳の誕生日を迎えました。
喜びのメールが届き、私も感激しました。
意識もはっきりしているようです。

ご家族からうれしい写真も届きましたので、この場を借りて掲載します。

四方健二

きょうの四方さんの気持ち、
作品「ありがとう」のはじめの一節、そのものではないでしょうか。

ありがとう

きょうも無事に目が覚めた

朝日に向かってありがとう

 

私たちにとっても、朝日は、本当に当たり前のものでしょうか。
考えずにはいられません。

四方さん、誕生日おめでとうございます。
次の目標に向かって、新しいスタートを切ってください。

2014年11月15日