注目集まる金沢!寺町の魅力

2015年03月20日

北陸新幹線の金沢開業から1週間。
金沢に注目が集まっていますね。

金沢の街を女性にたとえるなら、
古風な美しさと現代的な感覚を持ちあわせ、
なおかつ知性を備えた、なかなかの人だと思います。笑

美しい街並み、美しい料理。
これだけでも十分に魅力的ですが、
掘り下げれば掘り下げるほどに出てくる、文化・歴史・伝統…。
360度どこから見ていただいても構いませんよ、と言わんばかりに微笑みかける街。
というのが、金沢の本当の魅力だと思います。

新幹線のために整備したものも多いですが、それらは街の魅力の一部に過ぎません。
もともと持っている街の力、魅力をぜひ感じてほしいな…と。

そこで、「土曜はドキドキ」の"かなざ和"再発見シリーズで、
好評いただいた寺町特集をブログで紹介していきます。

寺町

金沢市寺町の歴史は加賀藩の初期にさかのぼります。
金沢城を囲むように整備された3つの寺院群。
その1つが、寺町なのです。
整備した理由は諸説ありますが、一向一揆を警戒した軍事目的が有力視されています。

寺町寺院群の寺の数は、国の重要伝統的建造物群保存地区エリアでは65。
それぞれの寺に歴史があり、散歩にもってこいの歴史的な地区です。

寺町

その一角、「金沢の一等地」とされてきた寺町台にある辻家庭園。
有料ですが、一般に開放されています。

開放される前は知る人ぞ知る名園として、
私もじっくりと取材し放送したことがあります。
オーナーと縁側に座って話をしたのが、印象に残っています。

庭園がつくられたのは明治末期から大正初期。
加賀藩元家老、「北陸の鉱山王」と呼ばれた横山家の迎賓館兼別荘でした。
当時は2万坪を超える大庭園でした。
奇跡的に残った一部が、現在の辻家庭園です。

寺町

庭の象徴ともいえる滝は、人工の滝です。
富士山から溶岩を運び、金沢初の鉄筋コンクリート工法で組み固めました。
京都の有名な小川治平衛による作庭。
庭を降りるときの岩の1つ1つも、こだわりの品々です。

しかし、鉱山がやがて衰退。
巨大な庭園は放置され、荒れ果ててしまいます。
その後、所有したのが、金沢市の辻家でした。
庭園を整備し、建築直前で資材だけが積まれた状態だった母屋を建てました。

辻家の整備によって、庭園は金沢市の指定文化財に。
母屋は国の登録有形文化財となっています。

寺町

金沢市の中で、私がもっとも好きな場所の1つ。
母屋の群青の間です。

ラピスラズリを使ったぜいたくなブルーは自ら光を放ち、
見ていると遠近感がわからなくなります。
以前にお聞きした、オーナーの説明では、
「何も修繕していないのに、この鮮やかさ。一般に開放してこなかったので、色あせることが無かった。金沢に現存する群青の間の中で、一番美しい色と言われる」とのこと。
どうか、この美しさをこれからも保ってほしいと願います。

寺町

母屋から続く離れは絶景ポイント。
いすと机が配置され、姿は変わりましたが、眺望はやはり最高です。

「庭を愛でる心が日本人にはなくなりつつある。昔はどこにでもあった家の庭は駐車場に変わってしまった」。
以前に聞いたオーナーの言葉は、今も覚えています。

ここでお抹茶と和菓子をいただきながら、外をゆっくりながめてはいかがでしょうか。
時代とともに消えつつある、和の心が今も残る金沢市寺町。
次回は、これまた知る人ぞ知る木造建築を紹介しますね。

あ!
22日(日)に石川近代文学館で「石川の文学と酒」にちなんだ朗読会をします。
魯山人の文章を私自身初めて朗読することになりました。
"元祖グルメリポーター"ともいえる、ツウもうなる食レポを、紹介しますよ。
入場無料で午後2時からです。