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下田武史の初球から送りバント

時代と言葉

2017年8月28日

先日、ニュースの特集で、取材対象者が大切にしている「人間万事塞翁が馬」という言葉を紹介しました。

私は「にんげん ばんじ さいおうがうま」と読んだところ、視聴者の方から「じんかん ばんじ さいおうがうま と読むことを知らないなんて、アナウンサーとしていかがなものか」というご指摘をいただきました。

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もともと「じんかん~」だったということは知っていたため、実は原稿も「じんかん~」で書いていました。

ただ、放送前の時点で、パソコンで「じんかんばんじ~」と打ち込んだところ変換できず「にんげんばんじ~」だと変換ができたため、確認するために念のためネットで調べてみると、最近は「にんげん」で読むほうが優勢だという情報がありました。うーむ、そうなのか… 「にんげん」にするか「じんかん」にするか心が揺れる。そこで、困ったときの心のよりどころ・広辞苑で調べたところ「にんげん~」が先だったため、「にんげん」に書き換えて読むことにしました。

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言葉は時代とともに変化していくもので、例えばもともとは「一所懸命」だったものが、時代とともに変化し「一生懸命」という言葉に置き換わっていったり、「新しい」という言葉も、もともとは「あらたし」という言葉が流行り言葉のようなもので「あたらしい」に変化していったそうです。今の時代に「ちょっと、そのスマホ見せて!なにこれ、超あらたし!」などと言うと、そこばっかり気になって会話はうまく進みませんね。

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アナウンサーは正しい日本語を使うべき職業です。ただ、日本語の研究者と違う部分は「情報を伝えるために…」という大前提があるところです。時代の流れを考えて、正しさにこだわるより、情報を伝えるために崩したほうが伝わると判断した場合は、最善の言葉に崩していくこともあるということです。関西の放送局の実況アナウンサーが、感情を表現するときに大阪弁を効果的に使うことがありますが、あれは見事な技術です。

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ただ、今回の件では、実際にその一言が気になって情報がうまく伝わらなかったことを考えると「じんかん~」でいっておくべきだったか、とも考えさせられる一件でした。時代の流れを読むことの難しさを感じさせられます。貴重なご意見、ありがとうございました!

下田武史

HABアナウンサー

下田武史

しもだたけし

誕生日:2月10日
出身地:東京都葛飾区
出身大学:江戸川大学
担当番組:「HABスーパーJチャンネル」キャスター
「高校野球中継」など
趣味:野球・バドミントン
特技:送りバント(三塁線にきっちり転がします)柔道弐段(切れ味抜群の鮮やかな受け身が持ち味)

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