11月放送

「健康ラウンジ」

〜早寝早起き朝ごはん〜

今回のテーマは早寝早起き朝ごはんです。
昔から早起きは三文の得と言いますが、特に小さな子どもたちにとっては、早寝早起き朝ごはんを習慣づけないといと将来肥満になる可能性が大きいんです。

今、子供たちの脂肪が厚い!!
小児肥満は生活習慣病を伴う悪性肥満につながりやすく小学生で肥満傾向にあると成人になって肥満になる確率は40%と言われています。

では、肥満になりやすい危険度チェック!!
父親が太っている
母親が太っている
朝ご飯を食べない
間食をしている
運動をしない
一日2時間以上テレビを見ている
睡眠時間は8時間以下である

この内4つ以上当てはまれば3年後に肥満になる確立は20%以上!
これまでも肥満の原因は、遺伝や食生活にあるといわれてきましたが、今ここで注目したいのが睡眠時間です。

富山大学杉谷キャンパス。医学部保健医学の富山スタディグループでは、関根助教授を中心に、子どもの生活習慣と肥満に関する追跡調査を10年間にわたって行なってきました。調査対象は1989年から1990年に生まれた富山県在住の子どもたちおよそ1万人で、3才児健診の時から始まり彼等が中学1年生になるまで3年ごとに調査しました。
内容は子どもの体格、両親の肥満、環境、朝食と間食の頻度、テレビとゲームの時間、運動、そして、起床・就寝の時刻と睡眠時間です。

調査の結果、睡眠時間に関してあることが判明しました。
3歳児が10年後肥満になっていた率は睡眠時間10時間以上の子に比べ9時間未満の子は1.6倍もあったのです。
つまり寝ぬ子は太る!!可能性が高いことが分かりました。ではなぜ、睡眠不足の子どもは肥満になりやすいのでしょうか?

■富山大学大学院 保険医学 関根道和助教授にお聞きしました。
Q.睡眠不足の子どもは、どうして肥満になりやすいのですか?
A.ひとつは睡眠不足のお子さんは、様々な生活習慣が原因。
例えばテレビの時間が長いと夜食を食べる、就寝時間が遅くなる、朝起きれなくて朝食を食べない、元気が出ないから運動不足になる。また遅くまでテレビを見るといった生活習慣を送っているから肥満になりやすいといえます。
また生物学的メカニズムの点では、夜間に脂肪を分解する成長ホルモンの分泌量が少なくなることや、交感神経が活発になりストレスホルモンが出て、インスリンが効きにくくなるため肥満になりやすいことが考えられます。

それとは逆に、十分睡眠をとり朝日を浴びて目覚めればセロトニンという覚醒作用のある物質が分泌され体内時計が正常に働きます。すると食欲がわき、活発に活動することで心地よく疲れ早く眠りにつくことができるのです。

さて、もう一つ注目したいのが親の肥満です。特に母親が肥満の場合、子供が肥満という率が高く母親の生活習慣と子供の生活習慣が似ていることが調査の結果分かりました。


お母さん、あなた自身が早起きしてますか?
ちゃんと朝食を作って食べていますか?
おやつをだらだら食べていませんか?
テレビが趣味になっていませんか?
子供の生活習慣は親が作っているのです。


■富山大学大学院 保険医学 関根道和助教授にお聞きしました。
Q. 家庭環境は子どもの肥満にどのような影響がありますか?
A.小学生を対象とした全国調査では、子供が睡眠不足になる理由として、家族が寝るのが遅いので自分も遅いと答える小学生は3割います。
小さいうちは家庭環境の影響を受けますので、子どもの肥満の予防には、家族全体での取り組みが必要だと思います。

白山市健康センター松任では、白山市に住む1才から3才の子供を持つお母さんを対象に、平成7年から「乳幼児の食事セミナー」を開催しています。
三つ子の魂百までもというように、3才までの生活習慣が、その後の一生の健康を左右するからです。セミナー中は、育児サポーターが子供たちの世話をしお母さんたちが集中して学べるよう配慮されています。

母子保健推進員の崎川さんは、3人のお子さんを育てた経験から規則正しい生活リズムと体によい食生活の大切さをお母さんたちに伝えようとこのセミナーの発起人になりました。

■白山市母子保健推進員 崎川万樹子さんにお聞きしました。
Q.セミナーの受講者について  
A.食事セミナーでは生活リズムを大切にすることをみなさんに伝えています。そして私が伝えるだけでなくグループ学習ではみんなでどうしたらよいかとかあの人もそうなんだと共感しながら励んでほしいなと思っています。

■受講者Aさんにお聞きしました。
添加物のお話しを聞いて以前にも増して気をつけるようになった。
■受講者Bさんにお聞きしました。
早寝早起きの生活リズムが身につくことで、子供もきげんがよくなったりで、自分も子供も楽になった。

このセミナーは今年で12年目。
内容は調理だけでなく、食の安全性や子供の体のしくみなど多方面に渡ります。
例えば子供の胃袋の大きさについて。生まれたての赤ちゃんの胃の大きさはわずか50cc足らず。3才では350cc、5才でようやく650cc。大人が1200〜1600ccあるのに比べてとても小さいものです。その小さな胃袋に、沢山のおやつを詰め込めば食事の時にはもういっぱいで何も入りません。「うちの子は食が細くてちっともご飯を食べない」という前に間食をやめれば、空腹感がごちそうの素になる、そんな学習もしました。

セミナーは、これまでおよそ200人のお母さんが受講してきました。
この日崎川さんの自宅に集まったのは昨年セミナーを受講した卒業生のみなさん 。
セミナーで習った理想の生活リズムは、今も続いているのでしょうか?



努力はしているけれど、現実はなかなか大変。
まして働くお母さんたちなら、早寝早起き朝ご飯の実行は、専業主婦以上に工夫が必要かもしれません。

仕事で帰りが遅ければ夕飯も遅くなり、寝る時間も遅くなります。だったら夕飯はあまり手をかけず朝ご飯を充実させてはいかがでしょう。 子供と添い寝をして絵本を読んでいても早く寝かせて洗濯物を片付けなくてはと気もそぞろ。それなら家事は朝することにしてパジャマに着替えて子供とさっさと寝てしまいませんか?もちろんお父さんの協力も必要です。

■白山市母子保健推進員 崎川万樹子さんにお聞きしました。
Q.朝風呂でコミュニケーションするセミナー受講者家族について  
A.食事セミナーでは早寝早起きをお願いしているんですが、ある方のお宅では、ご主人が仕事で帰りが遅いのでお子さんがお父さんの帰りを待っているとどうしても寝る時刻が遅くなるということで、朝にお風呂に入るようにしてお父さんとお子さんがコミュニケーションすることになったそうです。なるほどそれもいい方法だなと思いました。

今、あまりにも多い少年犯罪やいじめ、自殺、幼児虐待。
だからこそ人が人らしく暮らせる自然なリズム「早寝早起き朝ごはん」を軸にして家庭の中から世の中を変えていければいいですね。