ああ たそがれの『砂嵐』
「砂嵐」。テレビの電波が受信できず、画面いっぱいに白い点々が表れることだ。
雪が降らせたようにも見えることから、スノーノイズともいわれる。
さて日本で、かつてこれほど「砂嵐」が脚光を浴びたことがあっただろうか。
地上デジタル放送への完全移行までちょうど1年となった7月24日昼12時。
珠洲市と能登町の一部でアナログ放送が終了した。
アナログ放送終了式典が行われた珠洲市の「ラポルトすず」。
「3、2、1、どうぞ!」
地デジ推進大使のカウントダウンにあわせて、ステージ上に並んだアナログテレビは一斉に「砂嵐」画面に変わった。
全国に先駆けた地デジ完全移行の瞬間である。
まさに全国の注目を集めた「砂嵐」、石川県では「ジャミジャミ」という。
ところが北海道出身の女性は、「ジャミジャミって何ですか? それ石川の方言ですよね」。
北海道では「ザーザー」と呼んでいるらしい。
一方、九州出身の男性は「『砂嵐』は『砂嵐』としか言わない」。
「ジャージャーですよ」、いや「ザラザラだ」。所変われば…「砂嵐」も変わる。
「ジャミる」というのもありました。
「砂嵐」はアナログ独特のノイズで地デジ化とともに消え行く運命だ。
「ジャミジャミ」も「ザーザー」も死語になる日は近い。
ああ、たそがれの「砂嵐」。
技術 T
2010年07月27日